撮影ブース(白) 最も基本的な使い方

今日はつい先日Core2Devさんが作成されたスタジオアイテムを早速ご紹介
させて頂こうかと思います。

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スタジオ関係者なら誰でも知っているのに、それ以外の人は殆ど知らない
撮影便利道具。でもこの正体を一切知らなくても、これを使った写真を
見た事が無い人は恐らく皆無だろうと断言出来ます。

そんなに凄い物なのに何故一般人が知らないのかと言えば、いついかなる時も
写真背景として裏方に徹し、決して被写体よりも目立つ事はしない
からです。
今日は晴れ舞台なので引きでその全身をお見せできる写真を用意しましたが、
普段このコがこんな風に撮影される事はまずありません。

まだ使わせて頂けるようになってから日が浅いせいで、私も今は本来の使い方が
中心で背景以外の別の用途に使う事はありませんが、この先工夫や応用次第では
思いもしなかった全く新しい用途が広がる可能性もあるかも知れません。
でもまずはその手軽さ便利さを一般の方々にも知って頂きたいと思いますので、
取り急ぎ基本的な使い方についてお話させて頂きます。
※バニラ状態でも使えますが、そのままだと単独での色設定が出来ない為、
 基本的にはいつプロ様のShortcutsHSが導入された環境での使用が前提です。



・正式名称、実は自分も知らないw

余りにも普通にそこにある、どこのスタジオにもある物なので今まで意識した事
すらありませんでしたが、正式名称って何なんですかね?私や私の周囲の人は
単にスクリーンとかバックとかそういう呼び方でした。多分説明的に言えば
「バックグラウンド・スクリーン」辺りの名称が正しい気がしますが、長いので
以降私も単にスクリーンと呼称させて頂きます。

・どんな風に使われているのか

クドクド文字で説明するより百聞は一見如かず。「撮影 バックグラウンドスクリーン」
でググった画像検索結果をご覧頂きます。     (↑クリックで別窓出ます)
ハイ、あんな感じでモデルや商品などの被写体の後ろで頑張ってくれるアイテムです。
商品やモデルの背景にシンプルなグラデーションが掛かっている写真は、殆どが
このコのお仕事です。まぁ今はデジタル加工でちょいちょいと似たような物を再現
出来るみたいですけど。
要するに、このスクリーンは背景にグラデーションを作る撮影小道具なのです。
皆さんもふと思いついた時で良いですから、ウェブや新聞広告などの
写真の背景に一度注目してみて下さい。写真背景も結構奥が深い世界なんですよ。

・基本的な使い方

多人数での撮影も考慮して、予めやや大きめに作っている辺りに作者Core2さんの
使う人の立場になって考える配慮の一端が感じられます。ただ、そういう多人数の
シチュエーションでない場合、例えばピンモデル(被写体一人だけの撮影)であれば、
目で見てスクリーンの角度や方向が分かりやすい方が色々便利なので、
X軸(幅)を0.6その他Y・Z軸を0.4倍辺りに縮小して下されば調整しやすいと
思います。上の画像は3軸全て0.4倍スケールです。
また設置のタイミングも自由です。キャラのポージングやライティング等が全て
終わってからでも十分間に合いますし、一度決めたカメラアングルが微調整の際に
微妙に動く現象が気になる方は、予め設置した状態で撮影を始めても大丈夫です。
※今回は予め設置して置く前提で説明します

①角度を調整する

実際にスクリーン上にグラデーションが表現されるのは、中央部のカーブしている
付近が中心
となります。両端の平坦な部分にグラデーションはほぼ出ません。
なので、皆さんが撮りたいアングルの中にこのカーブが入るよう、事前にざっと
角度調整を済ませて置くと、ポージングの途中でスクリーンの効果や色合わせの
確認も出来て便利です。ポージングやアングル決めの最中にスクリーンが画面から
少々見切れてしまっても気にしないで構図決めに集中しましょう。位置調整なら
後からも可能です。

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②お好みで色設定する

これは必要ならばという話です。白背景ではポージングが分かりずらいようなら
暗い色を設定しておけばスクリーンが邪魔になりません。白の方が都合が良いなら
そのまま③に移行します。

色設定のやり方
BボタンでShortcutsHSを起動し、「Object操作」ボタンで対象の検索画面を
呼び出したら、オブジェクト一覧スイッチをonにしてスクリーンを呼び出します。
私の環境では「O_gooya_00_00」が該当しますので、検索でgooまで入力すれば
勝手に候補を2つまで選んでくれます。下の写真では2つある候補の内の上の方
がスクリーンになります。

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呼び出された「O_gooya_00_00」ボタンを押すと、さらに詳細設定ウィンドウが
開きます。この画面の一番下「マテリアル操作(色変更等)」を押すと、その下に
RGBスライダーが出ますから、これで好きな色合いにスクリーンを着色しましょう。
色々いじっていると夕陽っぽい色が出来上がったので、前に記事にした夕陽の
ライティングをこの背景で試して見る事にします。

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※写真を見れば分かるように、マテリアル操作ボタンを押すと、さらに
テクスチャやシェーダーを選択できる画面も現れます。私のような者でも、
バーチャファイター全盛の時代にテクスチャの言葉の意味ぐらいは覚えました。
ユーザー側が必要に応じてオブジェクト表面のテクスチャを自由に変更出来る
よう、いつプロさんは予め拡張性を持たせた設計にして下さっているようです。
これは今後研究の余地ありです。
というのも、実物のスクリーンにもシルク調の物から麻布っぽい物まで、
色々な材質があるのです。ツルツルした布は光を良く反射してトーンの荒い
ダイナミックなグラデが、逆に表面がザラついた布は適度に光を分散して、
柔らかく細かいトーンのグラデーションが出来ます。
テクスチャの張替が出来るようになれば、1枚のスクリーンで何種類かの
グラデーションを選べるようになる
可能性があるような気がします。



さて、後はもうモデルや小道具などで自分が撮りたいポージング、アングルで
SSを撮る準備をするだけです。夕陽の色が映えるよう、上杉2号ちゃんには
白Tシャツに着替えて貰います。これ、実際の撮影ではモデルの衣装替えだけで
30分とか平気で待たされる事もザラにあるんです。ハニセレならボタン1発で
OKです。バーチャルばんざーい!

さて、ポーズとアングルが決まりました。眩しい夕陽に手をかざして遠くを
見つめる上杉2号ちゃんというシチュです。ご覧の通り、スクリーン右側が
見切れていたり、アングルの変更でグラデーションの効果範囲が下にずれて
しまって、画面からほぼ見えなくなっていますが、それらは最後に調整します。

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・手の指は伸ばし過ぎると敬礼に見えてしまうので適度に曲げました
 掌を前に向けても良かったのですが、正直ハニセレの掌内側は
 あまりきれいな女性の手に見えるとは言い難い印象があり止めました

・デフォの立ち方では棒立ちに近いので、やや腰を捻りお尻を突き出させ、
 元ポーズより少々女性らしく見える程度の体のラインを作りました

・表情はほぼそのままですが、手をかざしているという事は眩しいと感じてる
 ハズですので、スライダーで眼をやや閉じ気味にし、眩しさを感じている
 ような表情を演出しました


ここからライティング及びエフェクト選定作業に入ります。

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・前回のライティング記事と同様に、まずメインライトを夕陽の色にして
 キャラに当てます
 背景に光源を予測させる物が無い以上、今回は撮影者(私)が自由に光源の
 位置を設定出来るのですが、これも前回のお話同様、夕陽の直射光が頭上から
 差し込む事はありませんので、この時点でライトは低めの位置設定に限定されます
 また今回上杉ちゃんのポーズを右手をかざす仕草にした事で、光源は画面向かって
 左方向から来ている事がそこで確定しました
 画面向かって右方向からの光ならば、上杉ちゃんは必ず左手の方をかざすハズです

・サブライトは反射光を想定して下方向から路面に反射した夕陽を再現するか、
 あるいはキャラに立体感を持たせる為にエッジライトとして使うか迷いましたが、
 キャラ後方からサブライトを当てると、上杉ちゃんの首筋(耳の下辺り)や
 右手内側に綺麗なエッジが出てくれたので今回はそっちを採用しました
※エッジライト…被写体と背景との境界を際立たせる為に、その境目に光を当てる事
 またはその目的で当てられた光の事


・最後に残った補助ライトは、当然先ほど使えなかった地面からの反射光にと思って
 いたんですが、色々試す内、スポット光を画面左上から強く当てると、強い夕陽が
 上杉ちゃんの体や頭の右側を照らす様子を表現出来る事が分かりました
 写真で言えば右手の甲の部分のハイライトなどです
 あと1つしかないライトをどう使うか迷いましたが、今回は眩しいという感情を表現
 出来るライティングの方が重要と判断し、反射光の方は諦めました
 もちろんもう1つ余分のライトがあれば、白いTシャツが薄いオレンジ色になる
 程度の反射光を正面下方向から当てたと思います



③撮影前のスクリーン微調整

さて上の写真では、オレンジ色のスクリーンにさらにオレンジの光を当てた為に、
スクリーン自体の色も随分濃くなっていますね。この辺もスクリーンの位置調整と
共に、ShortcutsHSで調整をしてゆきます。

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ちなみにスクリーンを取っ払うとこんな感じでライトが当たってます


・位置調整のやり方

出来るだけキャラコントローラーを使って調整しましょう。これなら折角決めた
アングルを触る事無く背景のスクリーンだけを移動させたり回転させたり、また拡大
縮小したりできます。
また、このスクリーンの微調整の際にスクリーンを大きくすると、スクリーンの
カーブの部分も大きく
なります。カーブが大きく成れば、それだけグラデーションの
幅が大きく緩やかに
なります。緩やかなグラデーションを作りたい時はスクリーンを
大きくして下さい。
逆にスクリーンを小さくすれば、出来るグラデーションの幅(大きさ)も小さくなり
ますので、背景色を2色に分けたような背景効果が生み出せます。
(下のSSを参照下さい)
それと、あれこれ動かしている内にスクリーンの元の位置や大きさが分からなく
なった時は、真ん中の「=0.0」というボタンで、最後にこのウインドを開いた
時の初期位置に戻ります。但し移動や回転などの項目を動かすと、そこが初期位置に
リセットされますのでご注意を。

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スクリーンの拡縮や移動で出来るグラデのバリエーション例
上側はスクリーンを小さくして
グラデーションの幅を狭め、
背景色を2色に分ける感じの使い方
画像よりもっとハッキリ2色に分断する事も可能です
下の方はスクリーンを回転させて斜めのグラデーションを作った物です



さて、では最終的に採用したSSを貼って、今回の記事は一旦お終い。
白いTシャツにオレンジの光が当たれば、それだけで夕景の情感アップ...のつもりで
衣装を選んだのですが、最終的にTシャツに積極的なライティングをしなかった為、
夕景の中で妙に白いTシャツが却って仇になる写真になってしまいました。
でも背景のグラデーションは綺麗でしょ?

またこのスクリーンを使って何か面白い効果や使い方を発見した際には皆さんに
ご報告しますし、もし皆さんがそういう物を見つけた時は是非是非コメントで
お教え下さい。

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この素敵なスクリーンの活用で、皆さんのSSがより素晴らしい物になりますよう。
そして製作者であるCore2Devさんに改めて心よりの感謝を。

※Core2Devさん謹製「撮影ブース(白)」は、現在pH板 SS&雑談スレッド12
のスレッド内 ♯66で紹介されています。導入に際しては本MODとは別にHiRが
必要ですのでご注意下さい。


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Commented by Core2Dev at 2017-02-09 00:12 x
お邪魔いたします! 拙作のスクリーンをガッツリ取り上げて頂き感謝の念に堪えません。
……そして手を抜いてアイテムのマテリアル名をゴーヤのままにしておいたのを今! 大絶賛後悔中です!(何
いやはや、お恥ずかしい限りであります。

ともあれ、ShortcutHSで色変更とかすっかり失念していて「その手があったか……」と勉強になることしきり。他の記事もありがたく拝見しております。ありがとうございます。

まずはご挨拶と御礼かたがた。
Commented by moriguchi01 at 2017-02-09 10:33
> Core2Devさん
 
いえいえ、こちらこそです。砂漠を渡る人にとっては1枚の金貨より1杯の水の方が宝に思える事もあるように、私にとっては本当に嬉しいMODだったのです。
現実世界ですら本当に地味で決して表に出ないこんなアイテムを具現化して下さる方が居られようとは夢にも思いませんでした。皆が皆賞賛するようなMODではないかも知れません。でも一部の撮影マニアにはきっと需要あると思います。
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by moriguchi01 | 2017-02-08 12:14 | お気に入りMOD紹介 | Trackback | Comments(2)