9月13日 R系(無し)コスプレ同好会編③
2017年 09月 13日
皆さん、今晩は!
今日関西は久しぶりに暑かったですが、朝晩の涼しさを想うと、
いよいよ秋本番も近い気がしますね。自転車に地下鉄に戦車に、
新しい素敵MODがたくさん配布され、早く何か撮ってみたい
のですが、まずはこのカルタ話を終わらせないと(汗
これまだ夏休み中の話ですからねw
と言う訳で、今回が第三回です。出来れば後2回ぐらいの更新で
終わらせたいなぁ。でも無理だろうなぁ。
「いやぁ、相も変わらず豪勢な食事でした!ホント早瀬
さんチのご飯には一切外れはナシですよね、真山先輩!?」
「どう?お腹一杯になったかしら、凛さん?」
「もう動けないぐらいですぅ、ふうぅ。」
「そう、良かったわ。」
「そうそう!ココで中華って言うから、てっきり北京ダック
とかツバメの巣や何かが出てくるのかと思いきや、殆どが
名前も知らない様な料理だったのにはビックリだった。
だけど、そのどれもが全部“本場の中華”という感じで、
文句なく美味かった。」
「アタシもです!まだまだ自分の知らない美味しい中華料理
が沢山あるんだと知れて感動しました!」
「皆さんご満足頂けた様で何よりです。先程の杏仁豆腐とは別に、
今自家製のアイスをご用意してますので、暫くお待ち下さい。」
「おぉー!!」
「あの...川嶋さん、今日は御免なさいね?」「えっ、何か?」
「正直に言うと、貴方が凜さんに付き添ってウチへ来る事まで
想定し切れてなかったの。」「えっ、えっ!?」
「その、お昼が中華だったから...。」
「あーっ、何だそんな事!? だ、大丈夫よ、全然平気。」
「そう、良かったわ。」「中華屋の娘だからって中華食べ飽きてる
訳じゃないのよ?それより、今日のは全部中国の家庭料理よね?
木須肉、家常豆腐、魚香肉絲に宮保鶏丁...。それに回鍋肉も、
甘味噌やキャベツを使わない、本格本土風の味付けだったわ!」
「やっぱり流石ね。無理を言ってウチの調理人に“貴方がいつも家
で食べてた物をお願い”って言ったのよ。私の個人的感想で申し
訳ないんだけど、日本の高級中華って、何故か何度か食べると
直ぐに食べ飽きちゃうのよ。」
「私ですら名前を知らない料理が幾つもあったわ。特にあのレタス
の炒め物は最高だった。是非レシピを知りたいくらいに!」
「あら、そう?...江崎君、張さんをここへ。」「早速。」 「早瀬さん、そこはまず先方の都合を...」「それなら...」
「えっ、いやあの、何もそこまで...!」 (...良かったわね千草、今日こうして詩乃さんが来てくれて。
「どうして?チャンスは最大限活かすべきよ。」 貴方、あの日以来ずっと気に掛けてたものね。)
「イヤ、確かにそうなんだけれども!」
「分かるけど、そういう点を余りにも他人任せにして良いモノ
なのかしら?」「あらっ?信頼して、その失敗の責任すら、
全て自分が取る覚悟を持って任せるなら...」
(...ふふっ、話の中身は下らないにしても、久々に“まる中
名コンビ”と謳われた2人の議論を目にする事が出来て、
自分の心が今、不思議なぐらい晴れやかな気持ちになってる
と分かる。)
「だから、そこは...」「イヤイヤ、ちょっと待って!」
(しかしなるほど。私も当時は全然気付かなかったけど、こうして
二人が論議している所を知らない人が見れば、互いに仲が悪いと
思い込んでも仕方が無いわね。
そうではなくこの二人は、理を説けば必ず向こうも理解してくれる
という絶対的な信頼を互いに相手に置いた上で、何の気遣いもなく、
率直に意見を交わし合ってるだけなのよ。)
(...自分がこう言ったら、相手はどんな風に思うだろう?
嫌われたり、怒られたりしないだろうか? そんな事を少しも
気にせず、言いたい事を言い合える仲間が居るという事が、
どんなに幸せな事か。そういう気の置けない相手が身近に居て
くれる事が、どれほど自分の人生を豊かで、暖かな物にして
くれるか。...それは失ってみなければ分からない事なのかも
知れないわ。)
(千草も、そして詩乃さんも、私たちは事情を忖度せぬ外野の意見に
左右されるべきでは無かったのかも。この世の中は、多数派の意見
が常に正しい訳ではない。あの時、私たちが真に選択すべきだった
道は、数だけは多い取り巻きの人たちの、無責任で無遠慮な意見に
迎合したりする事ではなく、私たちの事をキチンと見て、理解し、
応援してくれる人たちを、一人でも多く増やす地道な努力をする事
だったような気がするわ。
...でもそれも、今だから分かる事、今だからこそ見える事なのね。)
(おっ、何か良い表情...って、今手元にカメラが無いっ!)
「調理場の方は問題無いとの事でしたのでお連れしました。」
─ で、その頃 梅沢先生は ─
「えぇそうね、1時半頃には戻るわ。今日デザートは?
杏仁豆腐とお手製アイス?じゃあ、杏仁豆腐の方だけ
頂くわ。...はい、それじゃあ。」ピッ
─ そして午後 ─
「午前中がケーキ、お昼が中華の杏仁豆腐でしたので、午後は和菓子 (こ、これは!和菓子の老舗、竹河屋のいちご大福!!
にしてみました。なにぶん数量限定品という事で、おひとつずつ 国産高級小豆と和三盆を使った最上級の餡子に加え、
しかご用意出来ませんでしたが...。」 この大福の為だけに作られた専属契約農家のいちご
を厳選使用するという、和菓子マニア垂涎の一品!!)
(ショートケーキ! 杏仁豆腐!! アイスクリーム!!!
夏休み初日、電卓片手にこの夏の綿密で完璧な
カロリーコントロール計画を立てたと言うのに!
昨日まで順調に制御して来たと言うのに!
そ、それが今日たった一日で崩壊して行く...。)
「あああああぁぁーあぁ!!」
(錯乱)
「それと午後からですが、まず高宮さんが皆さんと面談
されます。もし皆さんが希望されれば、脇谷君や
大木さんら他校から応援に来られた方々とも面談して
頂く事は可能です。ですが特に希望されない場合には、
最後に梅沢先生とお話をして頂く予定をしております。」
(何故だ!? 何故今頃になってお前が出て来たのだっ、
創業百有余年、老舗竹河屋の特製いちご大福よ!
お前を食す為ならば、私はケーキも!杏仁豆腐も!手作り
アイスすら見送って悔い無しだったのに!! よりにもよって
最後の最後に、この私最愛のスイーツが出て来ようとは!)
(しかもこれはかの竹河屋製!コンビニレジ横にある様な、凡庸な 「あ、ハイ。何でしょうか?」
いちご大福なら、今日のカロリー摂取量から鑑みて、まだ諦めも 「実は折り入ってご相談したい事が...。」「はい?」
つこうかと言うのにっ!! ...だ、だがっ、いや、しかし、でも...) 「午前中に三人と面談を済ませて、凛さんも大分と
(あれ、また地震?さっきよりちょっと大きい。) 緊張の方は和らいだご様子。また、こちらが参加
「あのぅ...川嶋さん?」 を強要する様な事が無いのもお分かり頂けたかと。」
「それは、まぁ。...えと、つまり?」
「単刀直入に申しますと、午後からは川嶋さんに
撮影打ち合わせのお手伝いをお願い出来たらと。」
「手伝いって、私コスプレの事もカメラの事も、
何も分かりませんけど?...力仕事か何かですか?」
「いえ。それなんですが─ 」
「はあぁっ? この私がコスプレモデルぅ!?」
「...何か問題でも?」
「そ、えっ?いやいやいや!問題だらけでしょうがっ!?」
「やはり急には無理ですか...。実は午前中、会長がふと─ 」
「う~ん、面子にもう一人、パンチの有るキャラ追加出来ない
かなぁ?」
「と言っても、そうそう簡単に似てる人は見つからないわ。」
「僕みたいな眼鏡キャラなら、色々と誤魔化し効きやすいよ?」
「男子の眼鏡キャラなら、他は既に江崎君が居るしねぇ。」
「まぁ机君とか、探せば居ない事も無いでしょうけど...。」
「今から探して、説得して、となると大変かぁ。」
「あれっ?でも女子の眼鏡キャラと言うなら、今日の面子の 「それだっ!!」
中にも、お一人だけ居ますよね?」「眼鏡...?」「あっ!」
「イヤあのねっ、確かに早瀬さんとは旧友だし、昔色々あって
手助けしたい気持ちは有るんだけど、それとこれとは、その
別と言うか何と言うか...。」
「そうですか。会長からは決して無理強いするなという達しが
出ております故、残念ながらここは─ 」
「お話し中ゴメンねー!江崎君?大至急
フェイスタオルを5人...いやもっと、
10人分ぐらい用意して貰えるかな!? 」
「高宮さん。...分かりました、直ぐご用意致します。
そう言えば午後からいよいよ、本格的に皆さんでカルタ
アクションの練習でしたね?」
「そうなの、クーラー効かせてるハズなのに、もうみんな
体中汗だくで...。」
「うわぁ、凄い汗だね!確か原作でも、競技カルタって
もの凄い運動量なんだって言ってたよね?」
「あら?凛さん、原作を知ってるの?」「えぇ、うん。」
「映画が先で、その後原作を。原作だと一日で3キロ痩せるとか 「私、食べた者が全部身になっちゃう体質なんだけど、
書いてたよね?アレ本当なのかな?」 この夏はほぼ毎日カルタの練習してたお蔭で、一切
「そうね、私たちみたいな真似事でも、根詰めてアクション練習 体重コントロール無しよ?」
すると、軽く1~2キロは落ちるわね。」 「凄い!じゃあ、やっぱ本当の話だったんだね!!」
「わぁ~、凄い。」
「ん?」
「何?」
「早瀬さん!今すぐ婦人物Mサイズのサウナスーツを
一着用意して。貴方なら直ぐ出来るわよね!?」
「えっ、川嶋さん? な、何?」
「手伝うわ!まず何から始めれば良い?腹筋?腕立て?」
「何?参加してくれるの?川嶋さん。凄いじゃない、貴方
いつの間にネゴシエイターのスキルまで手に入れたの?」
(あわわ、高宮さんTシャツが汗で濡れて、ブラ透けてる!)
「...いえ、それが別に何も。まぁでも、お手伝い下さるなら
それで良かったです。...タオルは直ぐにお持ちしますが、
高宮さんも凜さんと面談に入られる前に、まずお着替え
下さい。そのままではお風邪を召されます。」「そうね。」
「...た、高宮さん、Tシャツ!」
「えっ? あらヤダ、私ったら結構豪快に透けてたのね?」
「そうだよー、その...男の人の目があるから、私気付いて
からはヒヤヒヤしてたよ。」「あぁ、まぁ江崎君は─ 」
「キャーッ、大変!!」
「江崎君、どいてっ!!」
「......。」 「じゃあ竹河屋謹製、特選いちご大福は、遠慮なく頂いて
「......。」 行くわ。心配しないで!我が川嶋家屋号“上海楼”の名に
懸けて、必ずこの大福に見合うだけの働きはして見せる
覚悟よ!」
「じゃあ凜さん、頑張ってね!(私も頑張るわ)」
─ 以下、次号に続きます ─
今回は期せずして川嶋さん無双の回でした。
飽く迄もモブで参加のハズだったんですが、撮ってる内にドンドン
好き勝手に動き出してしまいます。見返せばカルタの話のハズが、
今回はカルタシーン一切無し!...ええんか、コレで(苦笑
まぁそれでも、それ以外のシーンではちょこちょことGIMP2の
ブレ加工を使って練習は積み重ねております。特に川嶋さんが
いちご大福の出現で、再び自己と闘うシーンは、前々回のリベンジ
で残像を加えたブレを使いました。この前の表現よりは、テーブル
がそれらしくガタ付いていると思いますが、如何でしょう。
後は雨宮さんが開発した「食べ物を頬張る表情」と「きゅぴーん」
も使わせて頂いてますw キュピーン!も、ちょっとゴージャスに
GIMP2で透過&レイヤー重ねで表現してみました。
・本日のオマケ
今日はお話の中で登場した中国家庭料理の作り方を。
余りにも簡単なので、日本の中華料理屋さんのメニューに並ぶ事は
無い様な気がしますが、オイスターソースが苦手と言う人以外なら
絶対にお勧めの「レタスのオイスターソース炒め」です。
・蚝油生菜(ハオヨウションツァイ)の作り方
材料(二人分)
・レタス:小1個 ・ごま油:適量
・ニンニクのみじん切りを少々
・ソース:オイスターソース、しょう油をそれぞれ大さじ1杯半づつ
塩少々(お好みで粉末中華ダシの元を少し加えても良し)
作り方
①ソースの材料を混ぜ合わせ、直ぐに鍋に入れられる様準備しておく
②レタスを子供の手のひら大にちぎってザルに取る
③鍋にごま油を敷き、強火にして鍋から薄い煙が出るまで良く熱する
④ニンニクのみじん切りを入れたら、間髪入れずにレタスを鍋に入れる
⑤直ぐにソースを鍋に廻し入れ、全体を良く混ぜ合わせる
⑥出来上がり
注意点:
1.火は必ず強火
2.工程④~⑤までの時間は、家庭の強火コンロで約15秒以内!
(実際にレタスを炒める時間は5秒でOK!
ここがこの料理を作る時の肝です!!)
炒めすぎるとレタスのシャキシャキ感が失われます。
そもそも生で食べられる物ですし、余熱で十分火が通りますので、
“ちょっと火を通したサラダ”を作る感覚で、必ず短時間で料理を
仕上げて下さい。
材料はレタスとニンニクのみ。総調理時間も10分以内で出来る、
超簡単、手軽な中国家庭料理です。生だとそんなにたくさんは
食べられないレタスですが、こうして料理すると半玉ぐらいは一人
で軽く食べられてしまいます!是非、お試しを。
※冷めるとレタスの苦みが出て来ます。苦いもの好きの方以外は、
温かい内に召しあがって下さい。
それでは今日の更新は此処まで。
次回はいよいよ、会長の片腕である高宮さんとの面談です。
それでは皆様、良いハニセレライフを。
今日関西は久しぶりに暑かったですが、朝晩の涼しさを想うと、
いよいよ秋本番も近い気がしますね。自転車に地下鉄に戦車に、
新しい素敵MODがたくさん配布され、早く何か撮ってみたい
のですが、まずはこのカルタ話を終わらせないと(汗
これまだ夏休み中の話ですからねw
と言う訳で、今回が第三回です。出来れば後2回ぐらいの更新で
終わらせたいなぁ。でも無理だろうなぁ。
「いやぁ、相も変わらず豪勢な食事でした!ホント早瀬
さんチのご飯には一切外れはナシですよね、真山先輩!?」
「どう?お腹一杯になったかしら、凛さん?」
「もう動けないぐらいですぅ、ふうぅ。」
「そう、良かったわ。」
「そうそう!ココで中華って言うから、てっきり北京ダック
とかツバメの巣や何かが出てくるのかと思いきや、殆どが
名前も知らない様な料理だったのにはビックリだった。
だけど、そのどれもが全部“本場の中華”という感じで、
文句なく美味かった。」
「アタシもです!まだまだ自分の知らない美味しい中華料理
が沢山あるんだと知れて感動しました!」
「皆さんご満足頂けた様で何よりです。先程の杏仁豆腐とは別に、
今自家製のアイスをご用意してますので、暫くお待ち下さい。」
「おぉー!!」
「あの...川嶋さん、今日は御免なさいね?」「えっ、何か?」
「正直に言うと、貴方が凜さんに付き添ってウチへ来る事まで
想定し切れてなかったの。」「えっ、えっ!?」
「その、お昼が中華だったから...。」
「あーっ、何だそんな事!? だ、大丈夫よ、全然平気。」
「そう、良かったわ。」「中華屋の娘だからって中華食べ飽きてる
訳じゃないのよ?それより、今日のは全部中国の家庭料理よね?
木須肉、家常豆腐、魚香肉絲に宮保鶏丁...。それに回鍋肉も、
甘味噌やキャベツを使わない、本格本土風の味付けだったわ!」
「やっぱり流石ね。無理を言ってウチの調理人に“貴方がいつも家
で食べてた物をお願い”って言ったのよ。私の個人的感想で申し
訳ないんだけど、日本の高級中華って、何故か何度か食べると
直ぐに食べ飽きちゃうのよ。」
「私ですら名前を知らない料理が幾つもあったわ。特にあのレタス
の炒め物は最高だった。是非レシピを知りたいくらいに!」
「あら、そう?...江崎君、張さんをここへ。」「早速。」 「早瀬さん、そこはまず先方の都合を...」「それなら...」
「えっ、いやあの、何もそこまで...!」 (...良かったわね千草、今日こうして詩乃さんが来てくれて。
「どうして?チャンスは最大限活かすべきよ。」 貴方、あの日以来ずっと気に掛けてたものね。)
「イヤ、確かにそうなんだけれども!」
「分かるけど、そういう点を余りにも他人任せにして良いモノ
なのかしら?」「あらっ?信頼して、その失敗の責任すら、
全て自分が取る覚悟を持って任せるなら...」
(...ふふっ、話の中身は下らないにしても、久々に“まる中
名コンビ”と謳われた2人の議論を目にする事が出来て、
自分の心が今、不思議なぐらい晴れやかな気持ちになってる
と分かる。)
「だから、そこは...」「イヤイヤ、ちょっと待って!」
(しかしなるほど。私も当時は全然気付かなかったけど、こうして
二人が論議している所を知らない人が見れば、互いに仲が悪いと
思い込んでも仕方が無いわね。
そうではなくこの二人は、理を説けば必ず向こうも理解してくれる
という絶対的な信頼を互いに相手に置いた上で、何の気遣いもなく、
率直に意見を交わし合ってるだけなのよ。)
(...自分がこう言ったら、相手はどんな風に思うだろう?
嫌われたり、怒られたりしないだろうか? そんな事を少しも
気にせず、言いたい事を言い合える仲間が居るという事が、
どんなに幸せな事か。そういう気の置けない相手が身近に居て
くれる事が、どれほど自分の人生を豊かで、暖かな物にして
くれるか。...それは失ってみなければ分からない事なのかも
知れないわ。)
(千草も、そして詩乃さんも、私たちは事情を忖度せぬ外野の意見に
左右されるべきでは無かったのかも。この世の中は、多数派の意見
が常に正しい訳ではない。あの時、私たちが真に選択すべきだった
道は、数だけは多い取り巻きの人たちの、無責任で無遠慮な意見に
迎合したりする事ではなく、私たちの事をキチンと見て、理解し、
応援してくれる人たちを、一人でも多く増やす地道な努力をする事
だったような気がするわ。
...でもそれも、今だから分かる事、今だからこそ見える事なのね。)
(おっ、何か良い表情...って、今手元にカメラが無いっ!)
「調理場の方は問題無いとの事でしたのでお連れしました。」
─ で、その頃 梅沢先生は ─
「えぇそうね、1時半頃には戻るわ。今日デザートは?
杏仁豆腐とお手製アイス?じゃあ、杏仁豆腐の方だけ
頂くわ。...はい、それじゃあ。」ピッ
─ そして午後 ─
「午前中がケーキ、お昼が中華の杏仁豆腐でしたので、午後は和菓子 (こ、これは!和菓子の老舗、竹河屋のいちご大福!!
にしてみました。なにぶん数量限定品という事で、おひとつずつ 国産高級小豆と和三盆を使った最上級の餡子に加え、
しかご用意出来ませんでしたが...。」 この大福の為だけに作られた専属契約農家のいちご
を厳選使用するという、和菓子マニア垂涎の一品!!)
(ショートケーキ! 杏仁豆腐!! アイスクリーム!!!
夏休み初日、電卓片手にこの夏の綿密で完璧な
カロリーコントロール計画を立てたと言うのに!
昨日まで順調に制御して来たと言うのに!
そ、それが今日たった一日で崩壊して行く...。)
「あああああぁぁーあぁ!!」
(錯乱)
「それと午後からですが、まず高宮さんが皆さんと面談
されます。もし皆さんが希望されれば、脇谷君や
大木さんら他校から応援に来られた方々とも面談して
頂く事は可能です。ですが特に希望されない場合には、
最後に梅沢先生とお話をして頂く予定をしております。」
(何故だ!? 何故今頃になってお前が出て来たのだっ、
創業百有余年、老舗竹河屋の特製いちご大福よ!
お前を食す為ならば、私はケーキも!杏仁豆腐も!手作り
アイスすら見送って悔い無しだったのに!! よりにもよって
最後の最後に、この私最愛のスイーツが出て来ようとは!)
(しかもこれはかの竹河屋製!コンビニレジ横にある様な、凡庸な 「あ、ハイ。何でしょうか?」
いちご大福なら、今日のカロリー摂取量から鑑みて、まだ諦めも 「実は折り入ってご相談したい事が...。」「はい?」
つこうかと言うのにっ!! ...だ、だがっ、いや、しかし、でも...) 「午前中に三人と面談を済ませて、凛さんも大分と
(あれ、また地震?さっきよりちょっと大きい。) 緊張の方は和らいだご様子。また、こちらが参加
「あのぅ...川嶋さん?」 を強要する様な事が無いのもお分かり頂けたかと。」
「それは、まぁ。...えと、つまり?」
「単刀直入に申しますと、午後からは川嶋さんに
撮影打ち合わせのお手伝いをお願い出来たらと。」
「手伝いって、私コスプレの事もカメラの事も、
何も分かりませんけど?...力仕事か何かですか?」
「いえ。それなんですが─ 」
「はあぁっ? この私がコスプレモデルぅ!?」
「...何か問題でも?」
「そ、えっ?いやいやいや!問題だらけでしょうがっ!?」
「やはり急には無理ですか...。実は午前中、会長がふと─ 」
「う~ん、面子にもう一人、パンチの有るキャラ追加出来ない
かなぁ?」
「と言っても、そうそう簡単に似てる人は見つからないわ。」
「僕みたいな眼鏡キャラなら、色々と誤魔化し効きやすいよ?」
「男子の眼鏡キャラなら、他は既に江崎君が居るしねぇ。」
「まぁ机君とか、探せば居ない事も無いでしょうけど...。」
「今から探して、説得して、となると大変かぁ。」
「あれっ?でも女子の眼鏡キャラと言うなら、今日の面子の 「それだっ!!」
中にも、お一人だけ居ますよね?」「眼鏡...?」「あっ!」
「イヤあのねっ、確かに早瀬さんとは旧友だし、昔色々あって
手助けしたい気持ちは有るんだけど、それとこれとは、その
別と言うか何と言うか...。」
「そうですか。会長からは決して無理強いするなという達しが
出ております故、残念ながらここは─ 」
「お話し中ゴメンねー!江崎君?大至急
フェイスタオルを5人...いやもっと、
10人分ぐらい用意して貰えるかな!? 」
「高宮さん。...分かりました、直ぐご用意致します。
そう言えば午後からいよいよ、本格的に皆さんでカルタ
アクションの練習でしたね?」
「そうなの、クーラー効かせてるハズなのに、もうみんな
体中汗だくで...。」
「うわぁ、凄い汗だね!確か原作でも、競技カルタって
もの凄い運動量なんだって言ってたよね?」
「あら?凛さん、原作を知ってるの?」「えぇ、うん。」
「映画が先で、その後原作を。原作だと一日で3キロ痩せるとか 「私、食べた者が全部身になっちゃう体質なんだけど、
書いてたよね?アレ本当なのかな?」 この夏はほぼ毎日カルタの練習してたお蔭で、一切
「そうね、私たちみたいな真似事でも、根詰めてアクション練習 体重コントロール無しよ?」
すると、軽く1~2キロは落ちるわね。」 「凄い!じゃあ、やっぱ本当の話だったんだね!!」
「わぁ~、凄い。」
「ん?」
「何?」
「早瀬さん!今すぐ婦人物Mサイズのサウナスーツを
一着用意して。貴方なら直ぐ出来るわよね!?」
「えっ、川嶋さん? な、何?」
「手伝うわ!まず何から始めれば良い?腹筋?腕立て?」
「何?参加してくれるの?川嶋さん。凄いじゃない、貴方
いつの間にネゴシエイターのスキルまで手に入れたの?」
(あわわ、高宮さんTシャツが汗で濡れて、ブラ透けてる!)
「...いえ、それが別に何も。まぁでも、お手伝い下さるなら
それで良かったです。...タオルは直ぐにお持ちしますが、
高宮さんも凜さんと面談に入られる前に、まずお着替え
下さい。そのままではお風邪を召されます。」「そうね。」
「...た、高宮さん、Tシャツ!」
「えっ? あらヤダ、私ったら結構豪快に透けてたのね?」
「そうだよー、その...男の人の目があるから、私気付いて
からはヒヤヒヤしてたよ。」「あぁ、まぁ江崎君は─ 」
「キャーッ、大変!!」
「江崎君、どいてっ!!」
「......。」 「じゃあ竹河屋謹製、特選いちご大福は、遠慮なく頂いて
「......。」 行くわ。心配しないで!我が川嶋家屋号“上海楼”の名に
懸けて、必ずこの大福に見合うだけの働きはして見せる
覚悟よ!」
「じゃあ凜さん、頑張ってね!(私も頑張るわ)」
─ 以下、次号に続きます ─
今回は期せずして川嶋さん無双の回でした。
飽く迄もモブで参加のハズだったんですが、撮ってる内にドンドン
好き勝手に動き出してしまいます。見返せばカルタの話のハズが、
今回はカルタシーン一切無し!...ええんか、コレで(苦笑
まぁそれでも、それ以外のシーンではちょこちょことGIMP2の
ブレ加工を使って練習は積み重ねております。特に川嶋さんが
いちご大福の出現で、再び自己と闘うシーンは、前々回のリベンジ
で残像を加えたブレを使いました。この前の表現よりは、テーブル
がそれらしくガタ付いていると思いますが、如何でしょう。
後は雨宮さんが開発した「食べ物を頬張る表情」と「きゅぴーん」
も使わせて頂いてますw キュピーン!も、ちょっとゴージャスに
GIMP2で透過&レイヤー重ねで表現してみました。
・本日のオマケ
今日はお話の中で登場した中国家庭料理の作り方を。
余りにも簡単なので、日本の中華料理屋さんのメニューに並ぶ事は
無い様な気がしますが、オイスターソースが苦手と言う人以外なら
絶対にお勧めの「レタスのオイスターソース炒め」です。
・蚝油生菜(ハオヨウションツァイ)の作り方
材料(二人分)
・レタス:小1個 ・ごま油:適量
・ニンニクのみじん切りを少々
・ソース:オイスターソース、しょう油をそれぞれ大さじ1杯半づつ
塩少々(お好みで粉末中華ダシの元を少し加えても良し)
作り方
①ソースの材料を混ぜ合わせ、直ぐに鍋に入れられる様準備しておく
②レタスを子供の手のひら大にちぎってザルに取る
③鍋にごま油を敷き、強火にして鍋から薄い煙が出るまで良く熱する
④ニンニクのみじん切りを入れたら、間髪入れずにレタスを鍋に入れる
⑤直ぐにソースを鍋に廻し入れ、全体を良く混ぜ合わせる
⑥出来上がり
注意点:
1.火は必ず強火
2.工程④~⑤までの時間は、家庭の強火コンロで約15秒以内!
(実際にレタスを炒める時間は5秒でOK!
ここがこの料理を作る時の肝です!!)
炒めすぎるとレタスのシャキシャキ感が失われます。
そもそも生で食べられる物ですし、余熱で十分火が通りますので、
“ちょっと火を通したサラダ”を作る感覚で、必ず短時間で料理を
仕上げて下さい。
材料はレタスとニンニクのみ。総調理時間も10分以内で出来る、
超簡単、手軽な中国家庭料理です。生だとそんなにたくさんは
食べられないレタスですが、こうして料理すると半玉ぐらいは一人
で軽く食べられてしまいます!是非、お試しを。
※冷めるとレタスの苦みが出て来ます。苦いもの好きの方以外は、
温かい内に召しあがって下さい。
それでは今日の更新は此処まで。
次回はいよいよ、会長の片腕である高宮さんとの面談です。
それでは皆様、良いハニセレライフを。
by moriguchi01
| 2017-09-13 18:56
| SS公開