HSSNA照明基本講座 ⑧寄り道その2
2018年 02月 15日
皆さんこんにちは!
一昨日辺りから、どうも本格的に咳&熱の風邪を引いちゃった感じ
のラティオでございます。風邪の時は安静にして寝てろと言う事で、
昨日は丸一日自宅でゴロゴロと。
と言っても実際には一日中ずっとベッドで寝て居られる訳でも無く、
朝から休み休み、ベッド脇の私用PCでブログ書いてたら、今週末に
間に合うかな?と思っていた(半分位までは書き終えてた)記事が
書き上がっちゃいましたw
...人間ってアレですかね、ちょっとしんどい時の方が却って集中力
上がったりするんでしょうか?
さて今日の扉絵は、つい最近SNOOLYさんが発表されたゴーカート
のサーキットとカート本体。FKで前輪とハンドルが動かせますよ。
モデルはお馴染みばりたつさんトコのあいちゃんです。
では本編。寄り道編は今回で最後ですが、どうぞお楽しみ下さい。
「随分熱心に撮影していたが、どうかね出来の方は?」 「...ところでイメチェンされた様ですが、そのヘルメット..」
「ハイ、巨匠は3枚で良いと仰っていたのですが、 「これはUU-GGで頂いた物だ。xhxzさんという方が、たくさん
結局4枚撮ってしまいました。“肌を白く”の白さの の軍装を作っていてな。」
度合いが分からず、少しづつ白さを上げながら。」 「あ、いや、前回の髪の毛みたいに後ろ側が気になって。」
「そうか。では早速見てみよう。」「お願いします。」 「これはアイテム扱いだから大丈夫だぞ?」
「ほれっ?」「おぉ!」 (う~ん、偽物ねぇ...。)
「はいはい、無駄話してないで作品見ましょう。今日は
“格好良く撮る”の話題も後に控えてますよ、巨匠?」
と言う訳で、先ずはサラッと前回の残り部分を消化して、メインテーマ
である「格好良く撮る」というテーマに突入しましょう。
「あっ、これが一番最初に撮った物です。」 「これが最後の4枚目です。」「おっ、これ結構白いですね?」
「あぁやすえ君、スマンがスクリーンの透過をゼロに。 「どれも文句無い出来栄えだ。...多分、もう少し白く撮れた様
元の色味を忠実に見たいのでな。」「承知しました。」 にも思うが、これは撮る前に私が少し脅しを掛け過ぎたせい
「ここから1枚づつ、徐々に肌を白く撮ってます。」 もありそうだな。」「あはは、確かに意識はしました。」
まっする君が撮った4枚を並べてみましょう。
「私は特に3枚目の雰囲気が好きですよ?」「おぉ、やすえさん!
ありがとうございます。」「うむ。3枚目はデフォの被写界深度
設定を使った為か ややピン甘だが、一番見せたい物にピントを
合わせて来る辺りは、流石に写真経験者という所だな。」
「上出来だ。次は例え部分的に“白飛び”が出来ても構わない 「はい、有難う御座います。ただ─ 」「ただ?」
から、もう少し“白く”というのを強く意識してチャレンジ 「“肌の透明感”というのが抽象的過ぎて、具体的にどう撮れば
すると良い。こういう写真には例え一部に白飛びがあって 透明感を出せるのか、余り良く理解出来ないです。」
も良い部分とあってはダメな部分があるのだが、そういう 「確かに良く言われる言葉ですが、抽象的な表現ですね。」
のも撮りながら自分で会得するしかない。」 「...うむ。それだけに、これは解釈が分かれる問題でなぁ。」
前回も申し上げた通り、初心者が前知識無く、いきなり肌の白い写真を
撮ろうとすると、どうしても“白飛び”が目立つ写真になりがちです。
ですがプロやセミプロが撮る白い肌の写真にも、一部“白飛び”している
部分は有ったりするのです。この辺何処まで肌の“白飛び”を許容するか
は好みや感性の違いも多分に影響する為、明確に線引きが出来ません。
ですので、その辺は皆さん自身が自分の眼と感覚を頼りに、その境界線
を会得して下さい。
・透明感の有る肌とは?
「透明感のある肌」の解釈には色々有って、これはもう撮る人それぞれ
が良いと感じる色味で撮るしかありません。此処では飽く迄も私個人の
考える“透明感”の表現手法を1つ紹介致します。写真の世界には、この
考えと真逆の意見もあるという事を考慮の上で参考として下さい。
私の場合、ご覧の様にキャラに当てるライトにほんの少しだけ青味を
加えています。比較の為、その隣にほんの少しだけ赤味を加えた写真
も添えてあります。私はやや青味が強い方が透明感が有る様に感じる
為そうしていますが、皆さんそれぞれの感性で選べば良いと思います。
また、今回はまだ環境光の詳しい説明前な為、余り背景について深く
書きませんでしたが、明るく白くの写真は この背景選びも大切な要素
です。
こんな風に明るい背景画像などはそういう写真にピッタリですから、
是非活用してみて下さい。
いずれにせよIntensity値を巧く使えば、何も元々のキャラ肌を雪の
様に白くせずとも、普通の肌色のままで色白肌に撮る事は可能だと
いう事は是非覚えておいて頂きたく思います。
「あら?」「どうした、やすえ君?」 (私と同じか、それ以上の写真経験者である事は間違い無い
「巨匠、筆者氏から添付画像付きのメールが一件届いた のだが...。このメールの反応を見て、もう少し見極めよう。)
ようです。」「おぉ、丁度良い。スクリーンはそのまま
で良いから、このままで次の講義を始めるとしよう。」
「じゃあ、私は後ろへ。」
④格好良く撮るヒント
では残りもう1つの大きなテーマである「格好良く撮る」の話題に
参りましょう。こちらはポージングと構図に左右される部分が大きい
ので、その辺を中心にお話して行きます。
「まずアクションシーンを撮る時には、“静”と“動”の2つに 「あぁいや、言葉だけの説明で理解が難しいのは承知している。
着目すると良い。これを更に細かく分類すると“激しい動” 先程筆者氏に頼んで、資料となるSDを送って貰ったから、
つまり躍動だな。次が“動の中の静”、そして“静の中の動” その写真を参考にしながら説明しよう。」
最後が“静の中の静”となる。」「...えっと?」 「...ですが巨匠。のっけから不安になる事しか書いてません。」
上の写真はデフォのアクションポーズ(カットイン)の中から、ある
1つの基準を元に選んだ物です。
その基準とは「重心(バランス)」です。良く見ると、どのポーズも
重心が出ていない、アンバランスな状態になっています。
もしこれが“動きの中の一瞬”を捉えた物でなければ、どのキャラも
たちまち転んで倒れてしまいますね。ですが逆に言えば、そういった
アンバランスなポーズだからこそ、写真を見る者はそれが大きな動き、
素早い動きの中の一瞬を捉えた物だと感じてくれる訳です。
私達が普段生活している中で、これほど体の重心が不安定になる事は
滅多にありません。ですが激しいスポーツの最中などではこういった
状態は普通にありますね。この非日常的なアンバランス状態、それが
つまり“動の中の動”、躍動感を感じさせる写真に繋がります。
被写体のポーズに躍動感を感じさせたい時は、敢えて体の重心を崩し、
アンバランスな姿勢にして撮ってみましょう。
「一応話の流れで激しい動きの撮影について説明したが、 「で、次の“動の中の静”と“静の中の動”なんだが、これには
実際の撮影では、決して安易な気持ちや準備でこの真似 明確な線引きは無い。...と言うかこの筆者氏の写真、どれも
をしようとしてはイカンぞ!? 大変危険な事態が起こって 説明向きのコレだ!という画像が見つからんなぁ。」
しまう可能性もある。こういうのはハニセレの中だけに 「あ、でも言葉の感じから、何となく察しが付く気がします。」
留めて置きなさい。」「ハイ、肝に銘じます!」 「そうか?...仕様がない。言葉メインで説明しよう。」
※繰り返しになりますが、実際の撮影にもスタントマンという専門職
が有る様に、派手なアクションシーンの撮影は、時に命の危険すら
伴います。それら専門知識が無い人は、絶対に現実の世界で真似を
しようとしないで下さい。
さて、ベータさんの言う“静の中の動”とは、具体的には画面の中のある
一部分だけが激しく動いており、一方それ以外の部分は静止している様
な状態です。また“動の中の静”とは、それとは反対に、画面に写る物の
多くが激しく動く中、ある一部だけが静止している様な状態を言います。
つまり1つの画面の中に動と静を混在させる事で画面にメリハリを出す、
という事だと言えるでしょうか。
実際の写真に於いて、1枚の画面の中にこの様な“動と静”の2つを同時
に映し込む有名な手法として“スローシャッター”という物があります。
アクションシーンではありませんが、GIMPを用いてスローシャッター風な画面を
再現したSS
この手法を用いると、構図の中で動いている物だけがブレて写ります。
なので、誰しもが一見しただけで、動いている部分と止まっている部分
が分かります。
また被写体が画面奥からこちら側に突進して来るようなイメージの再現
には“露光間ズーム”という手法が用いられますが、これもGIMPの後加工
で比較的簡単に再現出来ます。
露光間ズーム(GIMPではモーションぼかし拡大)はレイヤー知識がなくとも使える、
加工初心者にもお勧めのエフェクトです
...ですがハニセレにこの辺の写真手法を再現出来る機能はありません
ので、どうしてもブレの表現にはGIMP等による後加工が現状必須と
なっているのです。
カルタアクションでの指先のブレ表現(GIMPに拠る後加工)
ただ、後加工以外に迫力ある画面を作る手段が無い訳ではありません。
それが各種エフェクトの活用です。
上のSSはまるまさんの“まるまエフェクト”を使った剣戟のシーン。
腕や剣はブレて写ってはいませんが、見る者に十分に動きを感じさせる
事が出来ます。他にも煙や銃火、漫画的表現が許される場合であれば、
集中線やスピード線と言われる物もエフェクトとして十分に有効です。
キャラの顔までブレて写ってしまう為、車自体はブレて写していませんが、エフェクトで
激しいタイヤスモークを表現する事でドリフトしている感じに見せています
これらエフェクトを有効に使って、1つの画像の中に“動”と“静”の2つ
を写し込んでみて下さい。
更に動きを強調する撮影テクの一つに“流し撮り”という物もあります。
この手法も基本的には別加工が必要なのですが、裏技的にスカイドーム
を変形させる事で、加工無しでも背景が流れている様に見せる事が可能
です。詳細は私の以前のブログ記事に書いていますので、興味のある方
は挑戦してみて下さい。
更に更に裏技としてSNOOLYさんのMAP「City River」は、意図して
なのか偶然かは不明ですが、地面や土手が丁度流し撮りの背景の様に
見える様な作りになっています。ここを背景にすると簡単に流し撮り
風の画像が撮影出来たりします。
この様に、アクションシーンでは画面の中に「動き」を感じさせる表現
が大切になります。しかし主役であるキャラがぶれぶれに写ってしまう
のでは写真として成り立ちませんので、主役キャラは手先や剣先など、
一部を動かす(ブレさせる)ような撮り方が一般的になる訳です。
最後の“静の中の静”とは、これから激しい動きが起きる事を想像させる
一瞬(前動作)や、逆にそれまでの激しい動きが収束し、静かになった
一瞬(後動作)を捉えるショットです。
...文字だけでは伝わり辛いのですが、上記した様な事を意識しながら
写真や動画のアクションシーンを鑑賞して頂くと、必ず「なるほど!」
と感じて頂ける部分はあると思います。
色々数多くアクションを撮って来たつもりでは居ましたが、今回これ!という
実例写真を余り掲載出来ず申し訳ありません
上の2枚は辛うじて見つけた“静の中の静”の実例写真です
向かって左手側は、これから起こる動きを、右手側は一瞬前に起こったであろう
激しかった動きを、共に想像させる写真になっています
「...という感じなんだが、まっする君。何となくでも理解は 「ではいよいよポージングと構図取りの話題に入ろうと思うが、
出来ただろうか?」「あ、ハイ。流石に後加工は直ぐには モデルを誰にするか決まった?」「ハイ。どうせなら趣味全開
無理ですが、スローシャッターや流し撮りなんかは、実際 で行かせて頂こうと思います!」「宜しい。ではやすえ君、
の撮影で直ぐにでも応用が効きそうですので助かります。」 セッティングを頼む。ポージングは私が担当しよう。」
「現実の撮影の方も是非頑張って下さい。」 「宜しくお願いします!」
「なぁるほどぉ~。巨匠、これでまっするさんのハンネ 「おっぱいマn...」
の由来が分かりましたね。」「やっぱり分かります?」 「筋肉です!! 誰がどう考えてもそうでしょうがっ!? 」
「えぇ。あの方の、このキャラを出して来ればもう...。」 「分かってるよぅ、ちょっとボケてみただけだよぅ。」
「そうなんですよー。僕、実は─ 」 「はい、ボケ終わったら本題行って下さいよ、巨匠。」
構図に関するお話の前に、アクションポーズのポージングについて、
もう1つだけお話を。これは、先ず私自身がアクションシーンを撮るの
が好きな事、それとほんの少しだけですが私自身も武道の修練に励んだ
経歴が有った上でこう考えるのですが、アクションシーンのポージング
で大切なのは「重心」だと思います。
自転車を漕ぐ少女の後ろ姿
自転車と反対側に体の重心を傾けて倒れない様にバランスを取っています
先程躍動感を表現したい時は、ワザと重心を崩せと書きましたが、反対
にそれ以外のポーズでは、シッカリと重心を出す事を意識した方が良い
と考えます。
武道の達人・名人というのは早い動き・激しい動きをしても体の中心軸
がブレません。重心がしっかりしているのですね。これはスポーツでも
同じ事が言えると思います。スポーツでも武術でも、アクションポーズ
を作る際には、面倒がらずに是非達人・名人・プロのポーズ写真を参考
にされる事をお勧めします。
「えー、ではまっする君には、この典型的“ガン&ソード”の 「..だ、そうですよ? 頑張って下さいね、まっするさん。」
アクションポーズから3つ程、ベターなアングルを探して 「ハイ、是非ともこの素晴らしい筋肉を活かす構図を...」
みて...欲しい...んだけど、聞いてる?」 「今日は筋肉撮りに来たんじゃないよーっ!? 」
「で、巨匠。確かに実際のコスプレ撮影でも、こんな風に 「普段は何ミリのレンズで?」「35~70のズームです。」
レイヤーさんが自分で付けたポーズをそのままに、目線 「じゃあまず35mmで狙ってみるのだ。」「あ、つまり..」
だけ貰って撮る事が多いんですが、それでもこう、何か 「そう、パースだ。それと迫力ある構図の為に“斜め撮り”と
1つ工夫と言うか、コツみたいなのを教えて頂ければ...。」 “はみ出し”も積極的に使うのだっ!」
・「パース(FOV)」「斜め撮り」「はみ出し」
説明の順序が前後しますが、先ずは“斜め撮り”から。
今はどうか分かりませんが、私が一生懸命写真に打ち込んでいた頃は
斜め撮りの是非で良く論争が起きていました。まぁ今更それについて
詳しく述べる事は控えますが、私自身は「斜め撮りは飽きるまでは
どんどんやれば良い派」ですw
とにかく斜めに撮ると、ごく普通の構図でもちょっとだけ面白い感じ
に見えてくれますし、縦長の被写体もフレームインさせ易いですから、
覚えたての頃ほど斜め撮りは良い事だらけに思えます。
ですが、最終的には「このアングルは斜めに撮る必要があるのか?」
と考える域に、つまり必要な時にだけ斜め撮りを選択出来るという域
にまで辿り着いて頂ければ良いかなとは思います。
ただ1つ、斜め撮りの乱用は必ずしも好ましくないとは言えど、こと
アクションシーンでは、この斜め撮りは非常に有効な撮り方になる、
という事です。何故なら画面を斜めにする事自体に、見る者に動きを
感じさせる作用があるからです。
次は“パース”に関してです。
「巨匠、このパースを巧く撮るコツって何でしょうか?」 「あとはそのターゲットにした物が画面から出ない様な構図内
「先端から狙え、かな。」「先端ですか?」「ハニセレなら でカメラをグリグリ動かして格好良いアングルを探し出す。
先ずパースを掛けてから、手足の先や持っている武器など、 自分なりのやり方が見つかるまでは、そうしてみたまえ。」
端っこをフレームの真ん中に入れるのだ。」「ハイ。」 「りょ、了解であります!」
パースを掛けて撮る上での注意点は、画面の歪みです。
最近のカメラレンズは広角でも殆ど画像の四隅が歪まない事を考えると、
ハニセレのパースはひと時代遅れている感じですが、とにかくパースを
強く掛ければ掛ける程、特に画面の四隅で画像が歪みます。
その歪みそのものを特殊な効果として活かして撮る時以外、キャラの顔
がなるべく四隅に来ないような構図を優先した方が良いでしょう。
“はみ出し”とは、故意に被写体の一部をフレームアウトさせる事です。
アクションシーンとは、そもそも素早い動き・激しい動きを捉える事
が多い訳で、実際の撮影でも被写体の全部を綺麗に画面の中に収める
事はなかなか難しいのです。
つまり、敢えてキャラの一部(構図やアングル的に重要でない部分)
を画面からはみ出させて写す事が、見る者によりリアルな描写である
ような印象を与える場合も有るのですね。
また、被写体の一部がはみ出ても良いと思い切る事で、キャラをより
大きく撮る事が可能になります。画面の中で小ぢんまりと上品に写る
キャラより、画面から一部はみ出る位に写るキャラの方が、見る者に
より強い迫力を感じさせてくれる構図になるのです。
但し、どこをどこまではみ出させるかは十分に考慮しましょう
「お待たせしました!巨匠のアドバイスを参考に、4カット分の
構図決めをしてみました!」
「良し、では早速拝見しよう。やすえ君、頼む。」
ちなみに今回まっする君が決めた構図は以下の様な物でした。
この格好良い刀は、風鳩麦@ハニセレ発狂四段さんの作ったアイテムをお借りしました
公式のSDアップロダでお名前検索を掛ければ直ぐ見つかります
※(20180216修正)良く見れば「風鳩麦」で検索して出て来るSDはご本人のSDでは
なかったという...。えとですね、取り敢えず「せっかくつくったので」で検索したら、多分
同じ刀が出てくると思います
「そうだな、もう少しだけ寄った構図もアリ..かも知れないが、 「良し!では次はいよいよ今日最後の講座、複数人のアクション
どれも悪くないと思うぞ。あとは各構図で微調整してやれば シーンを撮る際の、注意点やコツについて話して見ようか。」
良い。例えば1枚目なら刀のギザギザを見せる角度にする、 「おぉ。格闘シーンや殺陣シーンは敵味方で対峙しますからね。
3,4枚目ならカメラ目線が合うかも知れない。」「ハイ!」 二人以上が出るシーンについても、勉強は必要です!」
「..で、巨匠。此処は?」「実はキャラ一人なら上手く撮れる 「あぁ~..ですが、正直このタダの四角い部屋で何が分かるのか
のに、二人以上出すと何故か凡庸な構図、迫力の無い構図に 全然ピンと来ないのですが... 」
しか撮れないと悩む人は結構多いのだ。」「...ふむ。」 「心配無い。これから急がずゆっくり説明して行く。この説明が
「この空間は何故そうなるのか、どうすればそれが改善される 理解出来て、あとはちょっとしたコツを知るだけで、殆どの人
かをイメージして貰い易くする為に作った物だ。」 が迫力ある構図を作れる様になる。キーワードは“奥行き”だ。」
先ずはこの空間に、キャラが二人が登場するアクションシーンを呼び
出してみましょう。
ジェーンさんが力任せに振るバスターソードの上で、まるで蝶の様に
ヒラリと回転し身を躱すアヤさんという感じのアクションシーンです。
この向かって左側の構図。場面(情景)の説明画像としては、二人が
今どんな状態にあるのかが一目で分かるので合格なのですが、一方で
迫力や動感と言う点ではかなり不足気味ですね。キャラ全体を写す為、
かなり引きで撮っている事が迫力不足に影響しているのでしょうか。
向かって右側は、1枚目の丁度反対側から、先程よりも寄りで撮って
みた物です。カメラが寄って先程より大きくキャラが写っている分、
多少はマシに見えますが、それでも迫力ある構図とは言い難いですね。
一体何故なのでしょうか。
「私が大ファンの二人の共演だけに、ここは是が非でも 「カメラも構えている位置が分かり易い様に置いて見たぞ。
迫力あるシーンに仕上げたい所ですが...まだ何故迫力 さて、まっする君。今二人の位置関係とカメラのアングル
のある構図に見えないのか、良く分かりません。」 は互いにどうなっているかな?」「えーと...平行ですか?」
「うむ。では此処で二人の位置関係を示す為、地面の上 「そう! 実はこの平行位置こそ、画面から迫力や動感を奪う、
に1本線を引いて見よう。」「...はぁ。」 アクションシーンでは禁忌とも言えるアングルなのだ。」
俗に「構図下手」と言われる方々は、カメラのファインダーから見える
景色を、まるで厚みの無い1枚のキャンバスの様に考えている事が多い
のです。これを概念的に絵にすると─
...っと、こんな感じ。
ファインダーから構図を考える時、ある一つの概念が不足していると、
こんな風に気付けばキャラを横一列に並べて撮ってしまう様な状態に
なります。ですがファインダーから見える景色は、決して1枚の薄い
キャンバスという訳ではありません。
そう。先程ベータさんが言った様に、そこにはキチンと「奥行き」が
存在しているのです。
奥行きという概念を持ってファインダーを覗けば、キャラを横一列に
並べなくても良い事が分かります。それが頭の中にあれば、上の写真
の様な構図も自然に思い付ける訳です。
「分かりましたよ、巨匠! カメラと平行に並ぶ構図が禁忌 「回転完了です、巨匠。」「さて、まっする君。此処で先程の
なら、その逆を行けば良いという事じゃないんですか?」 単独でのアクションポーズを撮る際の注意点を、もう一度
「ご名答だ。」「おぉ、凄い。」「..やすえ君、モデル二人 思い出してみようか?」「斜め、はみ出し、パースです。」
の位置だけ固定で、このキューブハウスを...そうだなぁ、 「パースというのは、画面に奥行きが有ればある程効果的に
70度ぐらい回転させてくれたまえ。」 働くのだ。」「なるほど!だから縦位置が効果的なのか!」
当たり前の話ですが、カメラに対しキャラを縦(ここで言う縦とは
カメラと平行でなく直角に近い角度という事)に配置にして撮った
からと言って、全ての構図が上手く行く訳ではありません。
ですが縦位置で撮る事で画面に奥行き感が生まれ、更にアクション
シーンの撮影で重要なパースがとても効きやすくなります。縦配置に
撮る事で、少なくともクラスの集合写真の様な構図には成らない..と
いう事です。
ここでもう一度、先程と同じ様なカメラ位置(前後)からパースを
効かせ、二人のキャラを縦方向から撮ってみる事にしましょう。
...これで先程の横一列の構図よりは迫力ある画面になったと思います。
まぁ極々簡単に言えば、二人のキャラを撮る時には一人を画面手前に、
もう一人を画面奥に配置するような構図が、迫力ある画面を作り易い
という事ですね。
また、実際にはそれぞれの構図を見て決める事ですが、こうして手前
と奥に配置したキャラのほんの一部分でも重なるようにして撮れば、
2人の位置関係が見る側にハッキリと認識出来る様になる為、画面に
更なる奥行き・立体感を生じさせる事が出来たりします。
(と言って、無理をして重ねる必要もありませんが)
と、まぁこういう事です。
「良し!では本日最後の課題だ。これまでの話を参考に 「...何か猛烈に燃えて撮ってますね。」
しつつ、この二人のシーンから4カット程、迫力ある 「まぁ被写体が自分の好きなキャラなら当然だろう。」
構図を見つけ出して見給え!」「頑張ってみます!」 「マッスル万歳! 筋肉に栄光あれっ!! 」
「今回はライティングまではしないが、背景も好きなの
を使ってくれて良いぞ。」「アイ、サー!! 」
さて、まっする君が4カットを撮り終えたようです。
「うむ。特にこの3枚目の上からの構図などは、既成概念に捕らわれ
ない感じが良いな。現実の撮影では、上から狙おうとするだけでも
大変だ。こういう構図こそ仮想空間の強みだ。」「何か改善すべき
点はありますか?」「...そうだなぁ。君がこの二人のキャラを好き
過ぎて、アングルにやや思い切りを欠く部分が無いでも無い。」
「2枚目や4枚目のショットでは、何とか二人の顔を写したいと 「別にこのショットが間違いとか失敗だという訳ではないぞ?
いう気持ちが前に出てしまっているようだ。そのせいか今一歩 ただこういう複数人が写るシーンでは、もう1つ“主役を一人
迫力に欠ける構図になっている。」 に絞る撮り方”というのも有る、という事なんだ。」
「確かに、両方の顔が写る構図にしたいと思ってました。」
こういった対決シーンに限らず単なる会話シーンであっても、二人の
人物が互いに向かい合っている状態で両者の顔を画面に写すのは角度的
に難しい物が有ります。どうしてもそうしようとすると、往々にして横
方向から、つまりアクションに不向きなカメラと平行の角度で撮らざる
を得なくなったりもします。
最終的には撮影者が何を撮りたいかで取捨選択をすれば良い訳ですが、
顔見せよりも迫力を優先させる場合には、思い切って一方のキャラの顔
を写すのを諦める方が良い構図を選べる場合もあります。
一方のキャラの顔見せを諦め、主役を一人に絞って撮った2種類のショット
(こちらはライティングやポージングの調整を済ませてあります)
ちなみに上のショットの左手側では、カメラとキャラの位置関係が
ほぼ平行です。当然ながらそのままではパースが効き辛い為、キャラ
の下方向から撮る“煽り”という撮り方で奥行きを稼いでいます。
この様にどうしてもカメラと平行に近い角度で狙う時には、いつもの
目線からではなく上、或いは下からも狙って構図を探してみて下さい。
「むおぉぉ~っ!Six Pack!そこに華を添える見事な 「そんなっ、失礼なっ!! 」「いやいや、どっちなのよ?」
外腹斜筋!! 」「あれっ、片っぽ顔写って無いけど、 「両方ですっ!筋肉もキャラも!」「あー。」
イイの?..つかキャラと筋肉、どっちファンなの?」 「では皆さん、そろそろ今回の纏めに参りましょう。」
「けどさ、筋肉も良いけど、お尻やおっぱいも良いだろ?」
「そりゃお尻は大殿筋という立派な筋肉ですから!」
「じゃあオッパイは? あれ脂肪だぜ?」
「..あれはまぁ、その..特別というか何と言うか... 」
「じゃ、おっさん中坊達は置いといて、筆者さん後ヨロシクね!」
─── ─ ───
「...何の問題も無いんだよなぁ。知識も態度も性格も。 「勿論それが一番大きな問題と言えば、そうなんだが..。
ただ一つ、ベータさんの名を騙っているという一点 ひょっとすると蕎麦屋君なら何か知ってるかもしれん。
以外は。」 仕事中に悪いが、ちょっと連絡取ってみるか...。」
「...あっ、もしもし─ 」
と、いう所で今回はお終いです。
前回から2回に渡ってお送りしました番外編、何か皆さんの撮影の
お役に立つ様な知識は提供出来ましたでしょうか。
次から予定している環境光についての話題は、今の所プレホに拠る
IBLについての考察が遅々として進んでいない為、少々お時間を頂く
可能性が御座います。その間まったりお待ち頂けますれば幸いです。
それから今回資料に使うつもりで、結局本編の資料としては使わずに
終わったSD2種を、オマケとして例のアップロダに上げておきます。
もしかするとマッスル君達が見つけられなかった素敵アングルがまだ
何処かに隠れているかも知れませんので、興味のある方はDLしてみて
下さい。(いつも通り、シーン内で使用しているMODは自己調達にて
お願いします。またキャラもシトリー&上杉コンビに変えてあります)
と言う訳で、次回は十日~二週間後辺りの予定です。
それでは皆様、良いハニセレライフを。
一昨日辺りから、どうも本格的に咳&熱の風邪を引いちゃった感じ
のラティオでございます。風邪の時は安静にして寝てろと言う事で、
昨日は丸一日自宅でゴロゴロと。
と言っても実際には一日中ずっとベッドで寝て居られる訳でも無く、
朝から休み休み、ベッド脇の私用PCでブログ書いてたら、今週末に
間に合うかな?と思っていた(半分位までは書き終えてた)記事が
書き上がっちゃいましたw
...人間ってアレですかね、ちょっとしんどい時の方が却って集中力
上がったりするんでしょうか?
さて今日の扉絵は、つい最近SNOOLYさんが発表されたゴーカート
のサーキットとカート本体。FKで前輪とハンドルが動かせますよ。
モデルはお馴染みばりたつさんトコのあいちゃんです。
では本編。寄り道編は今回で最後ですが、どうぞお楽しみ下さい。
「随分熱心に撮影していたが、どうかね出来の方は?」 「...ところでイメチェンされた様ですが、そのヘルメット..」
「ハイ、巨匠は3枚で良いと仰っていたのですが、 「これはUU-GGで頂いた物だ。xhxzさんという方が、たくさん
結局4枚撮ってしまいました。“肌を白く”の白さの の軍装を作っていてな。」
度合いが分からず、少しづつ白さを上げながら。」 「あ、いや、前回の髪の毛みたいに後ろ側が気になって。」
「そうか。では早速見てみよう。」「お願いします。」 「これはアイテム扱いだから大丈夫だぞ?」
「ほれっ?」「おぉ!」 (う~ん、偽物ねぇ...。)
「はいはい、無駄話してないで作品見ましょう。今日は
“格好良く撮る”の話題も後に控えてますよ、巨匠?」
と言う訳で、先ずはサラッと前回の残り部分を消化して、メインテーマ
である「格好良く撮る」というテーマに突入しましょう。
「あっ、これが一番最初に撮った物です。」 「これが最後の4枚目です。」「おっ、これ結構白いですね?」
「あぁやすえ君、スマンがスクリーンの透過をゼロに。 「どれも文句無い出来栄えだ。...多分、もう少し白く撮れた様
元の色味を忠実に見たいのでな。」「承知しました。」 にも思うが、これは撮る前に私が少し脅しを掛け過ぎたせい
「ここから1枚づつ、徐々に肌を白く撮ってます。」 もありそうだな。」「あはは、確かに意識はしました。」
まっする君が撮った4枚を並べてみましょう。
「私は特に3枚目の雰囲気が好きですよ?」「おぉ、やすえさん!
ありがとうございます。」「うむ。3枚目はデフォの被写界深度
設定を使った為か ややピン甘だが、一番見せたい物にピントを
合わせて来る辺りは、流石に写真経験者という所だな。」
「上出来だ。次は例え部分的に“白飛び”が出来ても構わない 「はい、有難う御座います。ただ─ 」「ただ?」
から、もう少し“白く”というのを強く意識してチャレンジ 「“肌の透明感”というのが抽象的過ぎて、具体的にどう撮れば
すると良い。こういう写真には例え一部に白飛びがあって 透明感を出せるのか、余り良く理解出来ないです。」
も良い部分とあってはダメな部分があるのだが、そういう 「確かに良く言われる言葉ですが、抽象的な表現ですね。」
のも撮りながら自分で会得するしかない。」 「...うむ。それだけに、これは解釈が分かれる問題でなぁ。」
前回も申し上げた通り、初心者が前知識無く、いきなり肌の白い写真を
撮ろうとすると、どうしても“白飛び”が目立つ写真になりがちです。
ですがプロやセミプロが撮る白い肌の写真にも、一部“白飛び”している
部分は有ったりするのです。この辺何処まで肌の“白飛び”を許容するか
は好みや感性の違いも多分に影響する為、明確に線引きが出来ません。
ですので、その辺は皆さん自身が自分の眼と感覚を頼りに、その境界線
を会得して下さい。
・透明感の有る肌とは?
「透明感のある肌」の解釈には色々有って、これはもう撮る人それぞれ
が良いと感じる色味で撮るしかありません。此処では飽く迄も私個人の
考える“透明感”の表現手法を1つ紹介致します。写真の世界には、この
考えと真逆の意見もあるという事を考慮の上で参考として下さい。
私の場合、ご覧の様にキャラに当てるライトにほんの少しだけ青味を
加えています。比較の為、その隣にほんの少しだけ赤味を加えた写真
も添えてあります。私はやや青味が強い方が透明感が有る様に感じる
為そうしていますが、皆さんそれぞれの感性で選べば良いと思います。
また、今回はまだ環境光の詳しい説明前な為、余り背景について深く
書きませんでしたが、明るく白くの写真は この背景選びも大切な要素
です。
こんな風に明るい背景画像などはそういう写真にピッタリですから、
是非活用してみて下さい。
いずれにせよIntensity値を巧く使えば、何も元々のキャラ肌を雪の
様に白くせずとも、普通の肌色のままで色白肌に撮る事は可能だと
いう事は是非覚えておいて頂きたく思います。
「あら?」「どうした、やすえ君?」 (私と同じか、それ以上の写真経験者である事は間違い無い
「巨匠、筆者氏から添付画像付きのメールが一件届いた のだが...。このメールの反応を見て、もう少し見極めよう。)
ようです。」「おぉ、丁度良い。スクリーンはそのまま
で良いから、このままで次の講義を始めるとしよう。」
「じゃあ、私は後ろへ。」
④格好良く撮るヒント
では残りもう1つの大きなテーマである「格好良く撮る」の話題に
参りましょう。こちらはポージングと構図に左右される部分が大きい
ので、その辺を中心にお話して行きます。
「まずアクションシーンを撮る時には、“静”と“動”の2つに 「あぁいや、言葉だけの説明で理解が難しいのは承知している。
着目すると良い。これを更に細かく分類すると“激しい動” 先程筆者氏に頼んで、資料となるSDを送って貰ったから、
つまり躍動だな。次が“動の中の静”、そして“静の中の動” その写真を参考にしながら説明しよう。」
最後が“静の中の静”となる。」「...えっと?」 「...ですが巨匠。のっけから不安になる事しか書いてません。」
上の写真はデフォのアクションポーズ(カットイン)の中から、ある
1つの基準を元に選んだ物です。
その基準とは「重心(バランス)」です。良く見ると、どのポーズも
重心が出ていない、アンバランスな状態になっています。
もしこれが“動きの中の一瞬”を捉えた物でなければ、どのキャラも
たちまち転んで倒れてしまいますね。ですが逆に言えば、そういった
アンバランスなポーズだからこそ、写真を見る者はそれが大きな動き、
素早い動きの中の一瞬を捉えた物だと感じてくれる訳です。
私達が普段生活している中で、これほど体の重心が不安定になる事は
滅多にありません。ですが激しいスポーツの最中などではこういった
状態は普通にありますね。この非日常的なアンバランス状態、それが
つまり“動の中の動”、躍動感を感じさせる写真に繋がります。
被写体のポーズに躍動感を感じさせたい時は、敢えて体の重心を崩し、
アンバランスな姿勢にして撮ってみましょう。
「一応話の流れで激しい動きの撮影について説明したが、 「で、次の“動の中の静”と“静の中の動”なんだが、これには
実際の撮影では、決して安易な気持ちや準備でこの真似 明確な線引きは無い。...と言うかこの筆者氏の写真、どれも
をしようとしてはイカンぞ!? 大変危険な事態が起こって 説明向きのコレだ!という画像が見つからんなぁ。」
しまう可能性もある。こういうのはハニセレの中だけに 「あ、でも言葉の感じから、何となく察しが付く気がします。」
留めて置きなさい。」「ハイ、肝に銘じます!」 「そうか?...仕様がない。言葉メインで説明しよう。」
※繰り返しになりますが、実際の撮影にもスタントマンという専門職
が有る様に、派手なアクションシーンの撮影は、時に命の危険すら
伴います。それら専門知識が無い人は、絶対に現実の世界で真似を
しようとしないで下さい。
さて、ベータさんの言う“静の中の動”とは、具体的には画面の中のある
一部分だけが激しく動いており、一方それ以外の部分は静止している様
な状態です。また“動の中の静”とは、それとは反対に、画面に写る物の
多くが激しく動く中、ある一部だけが静止している様な状態を言います。
つまり1つの画面の中に動と静を混在させる事で画面にメリハリを出す、
という事だと言えるでしょうか。
実際の写真に於いて、1枚の画面の中にこの様な“動と静”の2つを同時
に映し込む有名な手法として“スローシャッター”という物があります。
アクションシーンではありませんが、GIMPを用いてスローシャッター風な画面を
再現したSS
この手法を用いると、構図の中で動いている物だけがブレて写ります。
なので、誰しもが一見しただけで、動いている部分と止まっている部分
が分かります。
また被写体が画面奥からこちら側に突進して来るようなイメージの再現
には“露光間ズーム”という手法が用いられますが、これもGIMPの後加工
で比較的簡単に再現出来ます。
露光間ズーム(GIMPではモーションぼかし拡大)はレイヤー知識がなくとも使える、
加工初心者にもお勧めのエフェクトです
...ですがハニセレにこの辺の写真手法を再現出来る機能はありません
ので、どうしてもブレの表現にはGIMP等による後加工が現状必須と
なっているのです。
カルタアクションでの指先のブレ表現(GIMPに拠る後加工)
ただ、後加工以外に迫力ある画面を作る手段が無い訳ではありません。
それが各種エフェクトの活用です。
上のSSはまるまさんの“まるまエフェクト”を使った剣戟のシーン。
腕や剣はブレて写ってはいませんが、見る者に十分に動きを感じさせる
事が出来ます。他にも煙や銃火、漫画的表現が許される場合であれば、
集中線やスピード線と言われる物もエフェクトとして十分に有効です。
キャラの顔までブレて写ってしまう為、車自体はブレて写していませんが、エフェクトで
激しいタイヤスモークを表現する事でドリフトしている感じに見せています
これらエフェクトを有効に使って、1つの画像の中に“動”と“静”の2つ
を写し込んでみて下さい。
更に動きを強調する撮影テクの一つに“流し撮り”という物もあります。
この手法も基本的には別加工が必要なのですが、裏技的にスカイドーム
を変形させる事で、加工無しでも背景が流れている様に見せる事が可能
です。詳細は私の以前のブログ記事に書いていますので、興味のある方
は挑戦してみて下さい。
更に更に裏技としてSNOOLYさんのMAP「City River」は、意図して
なのか偶然かは不明ですが、地面や土手が丁度流し撮りの背景の様に
見える様な作りになっています。ここを背景にすると簡単に流し撮り
風の画像が撮影出来たりします。
この様に、アクションシーンでは画面の中に「動き」を感じさせる表現
が大切になります。しかし主役であるキャラがぶれぶれに写ってしまう
のでは写真として成り立ちませんので、主役キャラは手先や剣先など、
一部を動かす(ブレさせる)ような撮り方が一般的になる訳です。
最後の“静の中の静”とは、これから激しい動きが起きる事を想像させる
一瞬(前動作)や、逆にそれまでの激しい動きが収束し、静かになった
一瞬(後動作)を捉えるショットです。
...文字だけでは伝わり辛いのですが、上記した様な事を意識しながら
写真や動画のアクションシーンを鑑賞して頂くと、必ず「なるほど!」
と感じて頂ける部分はあると思います。
色々数多くアクションを撮って来たつもりでは居ましたが、今回これ!という
実例写真を余り掲載出来ず申し訳ありません
上の2枚は辛うじて見つけた“静の中の静”の実例写真です
向かって左手側は、これから起こる動きを、右手側は一瞬前に起こったであろう
激しかった動きを、共に想像させる写真になっています
「...という感じなんだが、まっする君。何となくでも理解は 「ではいよいよポージングと構図取りの話題に入ろうと思うが、
出来ただろうか?」「あ、ハイ。流石に後加工は直ぐには モデルを誰にするか決まった?」「ハイ。どうせなら趣味全開
無理ですが、スローシャッターや流し撮りなんかは、実際 で行かせて頂こうと思います!」「宜しい。ではやすえ君、
の撮影で直ぐにでも応用が効きそうですので助かります。」 セッティングを頼む。ポージングは私が担当しよう。」
「現実の撮影の方も是非頑張って下さい。」 「宜しくお願いします!」
「なぁるほどぉ~。巨匠、これでまっするさんのハンネ 「おっぱいマn...」
の由来が分かりましたね。」「やっぱり分かります?」 「筋肉です!! 誰がどう考えてもそうでしょうがっ!? 」
「えぇ。あの方の、このキャラを出して来ればもう...。」 「分かってるよぅ、ちょっとボケてみただけだよぅ。」
「そうなんですよー。僕、実は─ 」 「はい、ボケ終わったら本題行って下さいよ、巨匠。」
構図に関するお話の前に、アクションポーズのポージングについて、
もう1つだけお話を。これは、先ず私自身がアクションシーンを撮るの
が好きな事、それとほんの少しだけですが私自身も武道の修練に励んだ
経歴が有った上でこう考えるのですが、アクションシーンのポージング
で大切なのは「重心」だと思います。
自転車を漕ぐ少女の後ろ姿
自転車と反対側に体の重心を傾けて倒れない様にバランスを取っています
先程躍動感を表現したい時は、ワザと重心を崩せと書きましたが、反対
にそれ以外のポーズでは、シッカリと重心を出す事を意識した方が良い
と考えます。
武道の達人・名人というのは早い動き・激しい動きをしても体の中心軸
がブレません。重心がしっかりしているのですね。これはスポーツでも
同じ事が言えると思います。スポーツでも武術でも、アクションポーズ
を作る際には、面倒がらずに是非達人・名人・プロのポーズ写真を参考
にされる事をお勧めします。
「えー、ではまっする君には、この典型的“ガン&ソード”の 「..だ、そうですよ? 頑張って下さいね、まっするさん。」
アクションポーズから3つ程、ベターなアングルを探して 「ハイ、是非ともこの素晴らしい筋肉を活かす構図を...」
みて...欲しい...んだけど、聞いてる?」 「今日は筋肉撮りに来たんじゃないよーっ!? 」
「で、巨匠。確かに実際のコスプレ撮影でも、こんな風に 「普段は何ミリのレンズで?」「35~70のズームです。」
レイヤーさんが自分で付けたポーズをそのままに、目線 「じゃあまず35mmで狙ってみるのだ。」「あ、つまり..」
だけ貰って撮る事が多いんですが、それでもこう、何か 「そう、パースだ。それと迫力ある構図の為に“斜め撮り”と
1つ工夫と言うか、コツみたいなのを教えて頂ければ...。」 “はみ出し”も積極的に使うのだっ!」
・「パース(FOV)」「斜め撮り」「はみ出し」
説明の順序が前後しますが、先ずは“斜め撮り”から。
今はどうか分かりませんが、私が一生懸命写真に打ち込んでいた頃は
斜め撮りの是非で良く論争が起きていました。まぁ今更それについて
詳しく述べる事は控えますが、私自身は「斜め撮りは飽きるまでは
どんどんやれば良い派」ですw
とにかく斜めに撮ると、ごく普通の構図でもちょっとだけ面白い感じ
に見えてくれますし、縦長の被写体もフレームインさせ易いですから、
覚えたての頃ほど斜め撮りは良い事だらけに思えます。
ですが、最終的には「このアングルは斜めに撮る必要があるのか?」
と考える域に、つまり必要な時にだけ斜め撮りを選択出来るという域
にまで辿り着いて頂ければ良いかなとは思います。
ただ1つ、斜め撮りの乱用は必ずしも好ましくないとは言えど、こと
アクションシーンでは、この斜め撮りは非常に有効な撮り方になる、
という事です。何故なら画面を斜めにする事自体に、見る者に動きを
感じさせる作用があるからです。
次は“パース”に関してです。
「巨匠、このパースを巧く撮るコツって何でしょうか?」 「あとはそのターゲットにした物が画面から出ない様な構図内
「先端から狙え、かな。」「先端ですか?」「ハニセレなら でカメラをグリグリ動かして格好良いアングルを探し出す。
先ずパースを掛けてから、手足の先や持っている武器など、 自分なりのやり方が見つかるまでは、そうしてみたまえ。」
端っこをフレームの真ん中に入れるのだ。」「ハイ。」 「りょ、了解であります!」
パースを掛けて撮る上での注意点は、画面の歪みです。
最近のカメラレンズは広角でも殆ど画像の四隅が歪まない事を考えると、
ハニセレのパースはひと時代遅れている感じですが、とにかくパースを
強く掛ければ掛ける程、特に画面の四隅で画像が歪みます。
その歪みそのものを特殊な効果として活かして撮る時以外、キャラの顔
がなるべく四隅に来ないような構図を優先した方が良いでしょう。
“はみ出し”とは、故意に被写体の一部をフレームアウトさせる事です。
アクションシーンとは、そもそも素早い動き・激しい動きを捉える事
が多い訳で、実際の撮影でも被写体の全部を綺麗に画面の中に収める
事はなかなか難しいのです。
つまり、敢えてキャラの一部(構図やアングル的に重要でない部分)
を画面からはみ出させて写す事が、見る者によりリアルな描写である
ような印象を与える場合も有るのですね。
また、被写体の一部がはみ出ても良いと思い切る事で、キャラをより
大きく撮る事が可能になります。画面の中で小ぢんまりと上品に写る
キャラより、画面から一部はみ出る位に写るキャラの方が、見る者に
より強い迫力を感じさせてくれる構図になるのです。
但し、どこをどこまではみ出させるかは十分に考慮しましょう
「お待たせしました!巨匠のアドバイスを参考に、4カット分の
構図決めをしてみました!」
「良し、では早速拝見しよう。やすえ君、頼む。」
ちなみに今回まっする君が決めた構図は以下の様な物でした。
この格好良い刀は、風鳩麦@ハニセレ発狂四段さんの作ったアイテムをお借りしました
※(20180216修正)良く見れば「風鳩麦」で検索して出て来るSDはご本人のSDでは
なかったという...。えとですね、取り敢えず「せっかくつくったので」で検索したら、多分
同じ刀が出てくると思います
「そうだな、もう少しだけ寄った構図もアリ..かも知れないが、 「良し!では次はいよいよ今日最後の講座、複数人のアクション
どれも悪くないと思うぞ。あとは各構図で微調整してやれば シーンを撮る際の、注意点やコツについて話して見ようか。」
良い。例えば1枚目なら刀のギザギザを見せる角度にする、 「おぉ。格闘シーンや殺陣シーンは敵味方で対峙しますからね。
3,4枚目ならカメラ目線が合うかも知れない。」「ハイ!」 二人以上が出るシーンについても、勉強は必要です!」
「..で、巨匠。此処は?」「実はキャラ一人なら上手く撮れる 「あぁ~..ですが、正直このタダの四角い部屋で何が分かるのか
のに、二人以上出すと何故か凡庸な構図、迫力の無い構図に 全然ピンと来ないのですが... 」
しか撮れないと悩む人は結構多いのだ。」「...ふむ。」 「心配無い。これから急がずゆっくり説明して行く。この説明が
「この空間は何故そうなるのか、どうすればそれが改善される 理解出来て、あとはちょっとしたコツを知るだけで、殆どの人
かをイメージして貰い易くする為に作った物だ。」 が迫力ある構図を作れる様になる。キーワードは“奥行き”だ。」
先ずはこの空間に、キャラが二人が登場するアクションシーンを呼び
出してみましょう。
ジェーンさんが力任せに振るバスターソードの上で、まるで蝶の様に
ヒラリと回転し身を躱すアヤさんという感じのアクションシーンです。
この向かって左側の構図。場面(情景)の説明画像としては、二人が
今どんな状態にあるのかが一目で分かるので合格なのですが、一方で
迫力や動感と言う点ではかなり不足気味ですね。キャラ全体を写す為、
かなり引きで撮っている事が迫力不足に影響しているのでしょうか。
向かって右側は、1枚目の丁度反対側から、先程よりも寄りで撮って
みた物です。カメラが寄って先程より大きくキャラが写っている分、
多少はマシに見えますが、それでも迫力ある構図とは言い難いですね。
一体何故なのでしょうか。
「私が大ファンの二人の共演だけに、ここは是が非でも 「カメラも構えている位置が分かり易い様に置いて見たぞ。
迫力あるシーンに仕上げたい所ですが...まだ何故迫力 さて、まっする君。今二人の位置関係とカメラのアングル
のある構図に見えないのか、良く分かりません。」 は互いにどうなっているかな?」「えーと...平行ですか?」
「うむ。では此処で二人の位置関係を示す為、地面の上 「そう! 実はこの平行位置こそ、画面から迫力や動感を奪う、
に1本線を引いて見よう。」「...はぁ。」 アクションシーンでは禁忌とも言えるアングルなのだ。」
俗に「構図下手」と言われる方々は、カメラのファインダーから見える
景色を、まるで厚みの無い1枚のキャンバスの様に考えている事が多い
のです。これを概念的に絵にすると─
...っと、こんな感じ。
ファインダーから構図を考える時、ある一つの概念が不足していると、
こんな風に気付けばキャラを横一列に並べて撮ってしまう様な状態に
なります。ですがファインダーから見える景色は、決して1枚の薄い
キャンバスという訳ではありません。
そう。先程ベータさんが言った様に、そこにはキチンと「奥行き」が
存在しているのです。
奥行きという概念を持ってファインダーを覗けば、キャラを横一列に
並べなくても良い事が分かります。それが頭の中にあれば、上の写真
の様な構図も自然に思い付ける訳です。
「分かりましたよ、巨匠! カメラと平行に並ぶ構図が禁忌 「回転完了です、巨匠。」「さて、まっする君。此処で先程の
なら、その逆を行けば良いという事じゃないんですか?」 単独でのアクションポーズを撮る際の注意点を、もう一度
「ご名答だ。」「おぉ、凄い。」「..やすえ君、モデル二人 思い出してみようか?」「斜め、はみ出し、パースです。」
の位置だけ固定で、このキューブハウスを...そうだなぁ、 「パースというのは、画面に奥行きが有ればある程効果的に
70度ぐらい回転させてくれたまえ。」 働くのだ。」「なるほど!だから縦位置が効果的なのか!」
当たり前の話ですが、カメラに対しキャラを縦(ここで言う縦とは
カメラと平行でなく直角に近い角度という事)に配置にして撮った
からと言って、全ての構図が上手く行く訳ではありません。
ですが縦位置で撮る事で画面に奥行き感が生まれ、更にアクション
シーンの撮影で重要なパースがとても効きやすくなります。縦配置に
撮る事で、少なくともクラスの集合写真の様な構図には成らない..と
いう事です。
ここでもう一度、先程と同じ様なカメラ位置(前後)からパースを
効かせ、二人のキャラを縦方向から撮ってみる事にしましょう。
...これで先程の横一列の構図よりは迫力ある画面になったと思います。
まぁ極々簡単に言えば、二人のキャラを撮る時には一人を画面手前に、
もう一人を画面奥に配置するような構図が、迫力ある画面を作り易い
という事ですね。
また、実際にはそれぞれの構図を見て決める事ですが、こうして手前
と奥に配置したキャラのほんの一部分でも重なるようにして撮れば、
2人の位置関係が見る側にハッキリと認識出来る様になる為、画面に
更なる奥行き・立体感を生じさせる事が出来たりします。
(と言って、無理をして重ねる必要もありませんが)
と、まぁこういう事です。
「良し!では本日最後の課題だ。これまでの話を参考に 「...何か猛烈に燃えて撮ってますね。」
しつつ、この二人のシーンから4カット程、迫力ある 「まぁ被写体が自分の好きなキャラなら当然だろう。」
構図を見つけ出して見給え!」「頑張ってみます!」 「マッスル万歳! 筋肉に栄光あれっ!! 」
「今回はライティングまではしないが、背景も好きなの
を使ってくれて良いぞ。」「アイ、サー!! 」
さて、まっする君が4カットを撮り終えたようです。
「うむ。特にこの3枚目の上からの構図などは、既成概念に捕らわれ
ない感じが良いな。現実の撮影では、上から狙おうとするだけでも
大変だ。こういう構図こそ仮想空間の強みだ。」「何か改善すべき
点はありますか?」「...そうだなぁ。君がこの二人のキャラを好き
過ぎて、アングルにやや思い切りを欠く部分が無いでも無い。」
「2枚目や4枚目のショットでは、何とか二人の顔を写したいと 「別にこのショットが間違いとか失敗だという訳ではないぞ?
いう気持ちが前に出てしまっているようだ。そのせいか今一歩 ただこういう複数人が写るシーンでは、もう1つ“主役を一人
迫力に欠ける構図になっている。」 に絞る撮り方”というのも有る、という事なんだ。」
「確かに、両方の顔が写る構図にしたいと思ってました。」
こういった対決シーンに限らず単なる会話シーンであっても、二人の
人物が互いに向かい合っている状態で両者の顔を画面に写すのは角度的
に難しい物が有ります。どうしてもそうしようとすると、往々にして横
方向から、つまりアクションに不向きなカメラと平行の角度で撮らざる
を得なくなったりもします。
最終的には撮影者が何を撮りたいかで取捨選択をすれば良い訳ですが、
顔見せよりも迫力を優先させる場合には、思い切って一方のキャラの顔
を写すのを諦める方が良い構図を選べる場合もあります。
一方のキャラの顔見せを諦め、主役を一人に絞って撮った2種類のショット
(こちらはライティングやポージングの調整を済ませてあります)
ちなみに上のショットの左手側では、カメラとキャラの位置関係が
ほぼ平行です。当然ながらそのままではパースが効き辛い為、キャラ
の下方向から撮る“煽り”という撮り方で奥行きを稼いでいます。
この様にどうしてもカメラと平行に近い角度で狙う時には、いつもの
目線からではなく上、或いは下からも狙って構図を探してみて下さい。
「むおぉぉ~っ!Six Pack!そこに華を添える見事な 「そんなっ、失礼なっ!! 」「いやいや、どっちなのよ?」
外腹斜筋!! 」「あれっ、片っぽ顔写って無いけど、 「両方ですっ!筋肉もキャラも!」「あー。」
イイの?..つかキャラと筋肉、どっちファンなの?」 「では皆さん、そろそろ今回の纏めに参りましょう。」
「けどさ、筋肉も良いけど、お尻やおっぱいも良いだろ?」
「そりゃお尻は大殿筋という立派な筋肉ですから!」
「じゃあオッパイは? あれ脂肪だぜ?」
「..あれはまぁ、その..特別というか何と言うか... 」
「じゃ、おっさん中坊達は置いといて、筆者さん後ヨロシクね!」
─── ─ ───
「...何の問題も無いんだよなぁ。知識も態度も性格も。 「勿論それが一番大きな問題と言えば、そうなんだが..。
ただ一つ、ベータさんの名を騙っているという一点 ひょっとすると蕎麦屋君なら何か知ってるかもしれん。
以外は。」 仕事中に悪いが、ちょっと連絡取ってみるか...。」
「...あっ、もしもし─ 」
と、いう所で今回はお終いです。
前回から2回に渡ってお送りしました番外編、何か皆さんの撮影の
お役に立つ様な知識は提供出来ましたでしょうか。
次から予定している環境光についての話題は、今の所プレホに拠る
IBLについての考察が遅々として進んでいない為、少々お時間を頂く
可能性が御座います。その間まったりお待ち頂けますれば幸いです。
それから今回資料に使うつもりで、結局本編の資料としては使わずに
終わったSD2種を、オマケとして例のアップロダに上げておきます。
もしかするとマッスル君達が見つけられなかった素敵アングルがまだ
何処かに隠れているかも知れませんので、興味のある方はDLしてみて
下さい。(いつも通り、シーン内で使用しているMODは自己調達にて
お願いします。またキャラもシトリー&上杉コンビに変えてあります)
と言う訳で、次回は十日~二週間後辺りの予定です。
それでは皆様、良いハニセレライフを。
by moriguchi01
| 2018-02-15 15:24
| 撮影テクニック